もう一人の移住者、結城研さんは渡邉さんの大学の後輩だ。徳島を訪ねて藍作りに深く惹かれた。銀行を辞め、製藍所に弟子入りしたのが2013年。本格的に修業し、メンバーに加わった。
「同じ作業でも天候や温度湿度によって変わるし、本当に難しい。でもそうやって自然を相手にしながら、自分達が着るものを自分達の手で染めることに豊かさを感じます」と結城さんは言う。
今、BUAISOUの活動は、実に幅広い。製品はオリジナルデザインの服やバンダナ、バッグなどの他、スニーカーや陶器などメーカーとコラボレーションしたものも多い。また藍を生かしたアート展示や、ワークショップも国内外で頻繁に行う。2014年5月にはニューヨークのブルックリンにスタジオを開設。製品の販売と併せ、藍染め体験もできるようにした。
徳島の活動拠点は元牛舎。築100年以上の建物を改装した。そばには藍の畑も広がる。
「ここで育てた藍で自分達の色を創出し、オリジナルのジーンズを作るのがもっかの目標です」と話す渡邉さん。日本の藍を世界へと発信していく4人の、今後の展開に目が離せない。
※見学はお受けしておりません。SHOPは事前予約の上、お越しください。
タデ藍で作ったすくも。栽培は主に結城さんが担当している。年に1回しか収穫できない。
深い藍色が美しいオリジナルのトートバッグ。徳島のスタジオでも事前予約で購入できる。
スタジオは最初は小学校校舎、後に牛舎として使われていた建物。
BUAISOU
徳島県板野郡上板町高瀬335-1
TEL.050-3741-0041